40歳の教科書 親が子どものためにできること

40歳の教科書 親が子どものためにできること ドラゴン桜公式副読本『16歳の教科書』番外編

40歳の教科書 親が子どものためにできること ドラゴン桜公式副読本『16歳の教科書』番外編

『16歳の教科書』の親向けの番外編ということで期待を持って一気に読んだ。
第一章の英語に関する章がおもしろく、みんな小学校での英語の時間は不要で母語である日本語をきちんと使えるようにするべきだということで共通している。これは納得の意見だと思う。唯一反対意見を述べているのがデイブ・スペクターで、Nativeの人は聞き取りにくい発音をなんとかしてくれと思っているということがわかって面白かった。これはステップの問題であって、デイブも発音だけ良くて中身のない会話をされたら違うことを言うのだろう。
第二章の中学受験もほとんど納得の意見が続くが、藤原和博さんだけが話がまとまってなくてどうしちゃったんだろうという感じだったのが残念だった。公立中学の校長だった経験が、それをその他の公立中学全般に広げて話をしてしまうのでどうしても納得ができないのだろう。和田中と一般の公立中学を同列に議論をするのは無理がある。校長が信念を持って学校運営をしている公立学校は、その信念・理念に基づいて学校運営をしている時点で、どちらかというと私立学校に近くなっていると考える方が実態にあっているのではないかと思った。
全体としてはとても良い教育関連の本でしょう。小中学生を持つ親は読んでおいて損はない本です。