「あらたにす」のコラム

朝日、日経、読売の見出しを一覧できるサイト「あらたにす」が気に入っている。このサイトの存在意義がわからないという声も聞かれるけれど、私はこのサイト、特に「新聞案内人」というコラムが好きだ。
http://allatanys.jp/B001/index.html
コラムの執筆メンバーには新聞界の重鎮(OB?)が多いのだけど、きちんと最近の新聞の問題を指摘しているのがいい。あとはその声に現役が反応できれば新聞は信頼を取り戻して元気になれるかもしれない。それでも紙媒体の新聞を購読したいとはあまり思わないけど。

今朝のコラムのタイトルは『「国民」という言葉の不遜』。書いているのは元日本経済新聞論説主幹。

 以前から気になっていたことがあります。それは、テレビでキャスターやコメンテーターたちが、いともお手軽に「国民」という言葉を使うことです。

 いわく、「国民に説明しなければなりません」「国民に見えてこないのです」「国民不在の騒ぎではありませんか」「国民の側から見ると、すごく分かりにくいのです」……。

 「国民」という言葉が出てくる度に、白けた気分になり、チャネルを回してしまいます。ところが、ワイドショーというのは、みな同じ時間にやっているらしく、あちらこちらで「国民」に出くわすばかり。行き場を失った私は、ザッピングを繰り返す羽目になります。

これなんか私の思いとまったく一緒で「よく言ってくれました」って感じ。これだから報道ステーションは見たくなくなるんだ。
そして次のように続く。

○「私は…」と言えばいいのではないか

同じことは政府・与党を批判する野党にも言えるんだけどね。このコラムではそこまでは言っていない。

ちなみに昨日のコラムもよかった。タイトルは『選挙報道の「傾向と対策」』。日本の新聞は特定の党に肩入れをしない、公正をモットーとした報道をしていることになっているけど現実は... という内容。
これなんか建前の「公正」で偏った報道をするくらいなら、自分の立ち居地を明確にした上で報道してくれたほうが、それを聞いた人は自分で判断できると思うけど。報道関係者はそうは思わないんだろうな。