鳩山家の勉強法

鳩山家の勉強法―五代全員東大現役合格の秘密 (ゴマ教育ブックス)

鳩山家の勉強法―五代全員東大現役合格の秘密 (ゴマ教育ブックス)

鳩(弟)のようなユニークな人間はどのような教育を受けて育ったんだろうと思って読んでみた。
しかし完全に期待はずれ。そもそもタイトルが「教育法」ではなくて「勉強法」ということを見落としていた。
自分の推奨する勉強法の裏づけ(?)にちょびっとずつ鳩山家の逸話的なものを引き合いに出しているだけでした。普通の勉強法の本。こんなに関係の薄い本に名前を使われていて苦情はでないのだろうかと心配になるくらい鳩山家とは関係のない内容。
やられた。読み始めてすぐに現れたこの文を見て嫌な予感がしたのだけれど、この文が本の内容を端的に言い表していた。

私はいままで折につけ、子どもの勉強のしつけについて、いろいろ書いてきました。特に小さな子どもに対しては、その心理学的な側面からもアプローチして、有効と思われるさまざまなノウハウを紹介してきたつもりです。そして鳩山家で行われている勉強の方法論をみてみると、すべて理にかなったものであり、ほとんどが私の紹介してきたノウハウと一致するものでした。いわば好結果の臨床例とも言えるでしょうか。やはり私の提唱してきたことは誤っていなかったと、改めて意を強くしたことでした。

しかも気になるのは、著者が“通信勉強指導塾 アテネ”となっているのに本文は「私は」という一人称の書き方だということ(監修は多湖輝)。それっておかしいんじゃないか。「私は」というのなら名前を出して書くべきでしょう。この逃げ腰はなんなんだと勘繰りたくなる。それくらい残念感の強い本だった。
105円で買ったんじゃなかったら怒って投げつけていたかもしれない。